人里離れ、木々に隠される様に存在するペンション廃墟。その実態はゴミの不法投棄場所になてしまっていた。ただそのゴミも、放棄されてからかなり時間が経っている。廃墟には色々あるが、これも現実。もともと廃墟は社会の暗部的存在であるが、ここはその典型とも言える場所かもしれない。不自然な崩壊具合が目を引くが、誰かが壊したという所謂人為的破壊は少なく、自然の猛威がダイレクトに建物内に影響を与えたものだと考えられる。雨が浸透し床を腐らせ、そして階下の天井を突き破り自重により抜ける。時に強い風などにより窓が割れ、そこから土や雨や雪などが入り込む。建物自体が弱くなり次々に崩壊していく。この廃墟は既に末期状態にきているのかもしれない。
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