土だかコンクリートだかわからない足元に注意して歩くと、力なく組まれたダンボールに
錆びたペンキの缶が入っていた。塗料は完全に乾燥し、缶の錆と同化の一途を辿っている。
ペンキとブロック塀。導き出される答えは一つしかなかった。
ウォールペイント。それぞれの想いのまま描かれ、完成度の高いものから落書きまで存在する。
以前、神奈川県のPHという物件のレポートの時にウォールペイントを調べたことがあった。
廃墟には、ありそうであまりないウォールペイント。久々に見た気がした。
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