Tキャンプ場
夏の日差しがまだかすかに残る9月下旬、シーズンを外れた観光地に赴いた。
国道沿いにあるにも関わらず、その一角だけ木々に囲まれ、注意して見ないと
建物があるのさえわからない。
キャンプ場と言っても、コテージも数棟あり、そこで一夜を明かす事ができる。
個々のコテージは6畳ほどの広さで、一夜二夜泊るには充分な広さだ。
夜中の国道は、車の通る台数も少なく静かな夜を迎える事ができる。
ただし、雪の多い地方の為、簡易的なコテージに冬に泊るのはオススメできない。
国道を挟んだ森の中に、管理棟兼住居が存在する。
木造2階建て。1階は管理施設及び、観光客相手の土産物が売られていた。
店内には、リボンがくたびれ、輝きを失ったトロフィーが目に入る。
トロフィーの先端には、ホコリを被ったゴルファー。
店主の見栄か自慢か、客の目につく所にいくつも無造作に置かれている。
携帯電話とは無縁なこの時代、主流というより唯一のデザイン
当たり前だったものが、当たり前でなくなる。
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